竹刀を大切に扱う心を養おう!
三国剣道連盟は2025年1月11日(土)、毎年恒例の寒稽古終了後に、東尋坊・妙信寺で「竹刀供養ご祈祷」を行いました。この行事は今年で3年目となります。竹刀供養を始めたきっかけは、三国少年剣道教室の子どもたちに竹刀を大切に扱う心を養ってもらうためです。
戦国時代、剣聖と称された上泉信綱が考案した竹刀は、日本刀と同じように武士の魂として現代まで受け継がれてきました。戦前までは損傷した竹刀を神社やお寺に持って行き、感謝の念を込めて供養し、新しく使用する竹刀には上達祈願のご祈祷をしていたそうです。
日本人は昔から針や箸、靴、人形など、さまざまなモノを供養してきました。愛着をもって使用してきた日用品をそのまま捨ててしまうのではなく、感謝の気持ちを持って供養する文化がありました。使い込まれ愛されてきたものには、神が宿ると考えられていたのでしょう。しかし戦後の高度成長期の大量生産、大量消費の時代を経て、今では100円ショップなどでモノが安く購入できることから、使い捨ての文化が定着してきました。
このような時代に、竹刀供養を通じて子どもたちにモノを大切にし、感謝の気持ちを学んでもらうことは、伝統文化の継承という意味でも大変意義のあることだと考えます。今年の竹刀供養には昨年の2倍の申し込みがありました。来年はこの取り組みを県内の剣道愛好家の皆さまにも広くお伝えできればと考えております。皆さま、よろしくお願いします。
△東尋坊・妙信寺での竹刀供養ご祈祷
△妙信寺境内で竹刀のお焚き上げ
△竹刀供養とご祈祷終了後、みんなで豚汁をいただきました