【みんなの広場~剣道部・クラブ紹介~】居合道九頭龍会 | 福井県剣道連盟

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特集
【みんなの広場~剣道部・クラブ紹介~】居合道九頭龍会
  • 居合道

越前市剣道連盟 居合道

越前市剣道連盟の居合道への取り組み

玉村 伸治

越前市は、全国的にも有名な越前打刃物の生産地である。700年ほど昔、京都の刀匠千代鶴国安が良質な水を求めて府中(越前市) に来住し作刀を始めた 。折れず曲がらずよく切れるように、粘り強い心鉄〈しんがね〉を硬い鋼で包んで刀身を打ち伸ばした。峰は厚く、刃は薄く作られ、秘伝の泥を塗り高温に焼いたあと刀身を水に浸す。急冷した刃は徐々に冷え、峰の縮み方の違いで無理な力を加えることなく刃の反りが出来る。この焼き入れに使った水が国安が求めていた物だったのであろう。刀剣制作のかたわら農民に三日月鎌の製法を伝えたとされ、越前市と刀には深い関わりがある。
昭和30年には(当時)武生市剣道連盟により第1回奉納試し切り大会が開催され、それ以来現在まで毎年正月3日に恒例行事として継続されている。武生の医師相木七良右ェ門先生が無双直伝英信流の指導をされていたこともあり、会員が真剣を使ったり、居合を見聞きする機会に恵まれていたのだろう。昭和60年には福井県でも居合道が奨励され、有志会員が毎週神山小学校に集まり稽古するようになり、現在の神山道場の基となった。同時に各自が真剣を購入し、稽古にも熱が入った。その後令和の時代になり、剣道高段者は居合道にも精通すべきだと、松本敏夫連盟会長の強い信念の元、剣道七段の高段者を中心に次々と勧誘していった。本年の福井県居合道大会には多数出場し、段外の部と初弐段の部で優勝している。
現在は毎週月曜日の午後8時から9時に神山小学校、毎週日曜日の午後3時から5時に越前市武道館に於いて定例稽古を実施している。また越前市スポーツ課主催の居合道入門教室や越前市スポーツ協会主催の武道体験教室にも剣道、居合道ともに指導者を派遣し、参加した親子に定例稽古へ参加を呼びかけ、競技人口の拡大を図っている。最近では、剣道連盟のホームページを通じて稽古場所を知った初心者からの問い合わせもあり、積極的に参加を歓迎している。
スポーツ少年団や中学校剣道部の合宿では居合道の演武を披露し、剣道と居合道の一体感を伝える「剣居一体」の理念を広めている。今後はさらに居合道の魅力を広めるべく、初心者や若い世代、そして日本の文化に関心を持つ方々に向けた普及活動に力を入れていきたいと考えている。地域と連携した体験教室の開催や動画やSNSを活用した情報発信を通じて、伝統武道としての居合道の価値を伝えていく所存である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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