剣道とは | 福井県剣道連盟

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剣道とは

「剣道」とは何か?

全日本剣道連盟のホームページには次のように書かれています。

「剣道」とは、日本の武士が剣(日本刀)を使った戦いを通じ、剣の理法を自得するために歩む道を指し、剣道を学ぶということは、この剣の理法を学ぶことを意味します。敢えて言えば、剣の理法の奥にある武士の精神を学ぶことが重要で、剣の操法を厳しい稽古を通じて学ぶことは、その為の一つの手段と見られています。これが剣道の目的が「人間形成の道」と言われている理由です。

この説明をもう少しかみくだいてみますね。

いまから千年前の平安時代に日本刀である刀が生まれ、武士が誕生しました。

刀を持った武士は命をかけて戦いながら相手に勝つための技を磨いていきました。

戦いを通じてわかってきたことは、相手に勝つために必要なことは、刀の操作方法である刀法(とうほう)だけではなく、身体の使い方である身法(しんぽう)や心の修め方である心法(しんぽう)を磨き、人間力を高めていくということでした。

刀法、身法、心法のことを剣の理法と呼びます。

さらには剣の理法を磨き人間力を高めあったふたりが相対したときには、お互いが高次の境地であることから戦いには発展せずに平和な状態をつくりあげるという相抜け(あいぬけ)という世界を見出しました。

このように剣道は人を殺す殺人の術(殺人剣)として生まれたものでしたが、命をかけた真剣勝負を通じて人を活かす活人の道(活人剣)へと昇華し、文化史上特筆すべき発展を経て今日に至りました。

剣道の修練を通じて人間力を高めることで世の中の平和に寄与することができる、、、剣道の最終目的はここにあるともいわれています。

1975年(昭和50年)3月に全日本剣道連盟はこのような特性を持つ剣道の方向性を示すために「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」という「剣道の理念」を制定しました。

剣道は有効打突を競いあうことでお互いの勝ち負けが発生しますが、「剣道の理念」に照らし合わせて考えた場合、剣道はかりそめに竹刀を持ち、剣道具を着装し、生死の間(はざま)を想定し、真剣勝負をおこなうことで人間力を充実させていく修養法であるともいえます。

剣道とは、剣の理法を修練することで人間形成を目指していくという道の精神を尊ぶ武道であり、また茶道や花道、能楽などと同じ芸道としての一面を持つ日本の伝統文化でもあります。

 

※剣の理法説明版(2024年4月7日)

《本文》

「『剣の理法』とは、気剣体一致した打突を生み出すために心法・刀法・身法を一体としてはたらかせる理にかなった方法のことである。」

《補足》

「気剣体一致した打突は、心法(心の働き)と刀法(刃筋・物打・鎬などが機能する刀・木刀・竹刀の適正な操作)と身法(体勢・体さばきなどの身体の運用)とが一体となっているものである」

 

※ 剣道とは剣の道と書きますが、大正時代までは剣道ではなく剣術と呼ばれていました。当時、剣道の専門家を養成する武道専門学校(京都)の校長であった西久保弘道氏が、剣の理法を学ぶことは人間形成の道を目指すことであるという考えから、「剣術」から「剣道」へと名称変更を主唱し全国に普及していきました。

 

※ 武道とは、武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間形成の道であり、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道の総称を言う。(平成二十六年二月一日 日本武道協議会制定)

 

■参考文献

・財団法人 全日本剣道連盟HP.全剣連の見解.剣道とは何か.https://www.kendo.or.jp/knowledge/kendo-origin/

・財団法人 全日本剣道連盟.剣道の歴史.2003

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