第42回北信越国民体育大会 剣道競技
2021年10月2日(土)~4日(月)開催される三重国体の出場権をかけて、「第42回北信越国民体育大会剣道競技」が2021年8月21日(土)~22日(日)、長野県中野市の中野市民体育館で行われました。福井県チームの結果は次の通りです。
▽成年女子リーグ戦
新潟県2-0福井県
長野県(代表勝ち)0-0福井県
石川県(代表勝ち)0-0福井県
※福井県チームは4位、1位は長野県=本国体出場、富山県は棄権
▽少年男子リーグ戦
富山県(代表勝ち)2-2福井県
福井県2-0長野県
新潟県1-0福井県
石川県2-0福井県
※福井県チームは4位、1位は石川県=本国体出場
▽少年女子リーグ戦
福井県(本数勝ち)1-1富山県
福井県2-0石川県
福井県1-0長野県
新潟県2-1福井県
※福井県チームは2位、1位は新潟県=本国体出場
【観戦記】
強化部長 柳原潤一郎
「第42回北信越国民体育大会」が2021年8月22日(日)長野県中野市民体育館にて開催されました。新型コロナ感染の影響で2年ぶりの開催となった北信越国体は、「新型コロナ感染症が収束するまでの暫定的な試合・審判方法」を適用するとともに、試合方法に大きな変更がありました。5県によるリーグ戦により順位を決定しますが、成年5分、少年4分の試合時間内に勝敗が決しない場合は引き分けとする、勝者数・取得本数が同数の場合は1対戦ごとに代表者戦を行う、代表者戦の結果はチームの勝ち点に反映されるが順位決定ポイント(勝者数・取得本数)には入れない、代表者戦は少年男女の場合は任意の代表者で行うが成年女子はチーム内で最後に引き分けた者同士で行う、等が主な変更点でした。ポジションごとに勝敗が決するまで試合を行っていた従来とは異なり、引き分けを念頭に置いた試合運びが求められることになりました。
成年女子は富山県が棄権し、4チームの争いとなりました。本県としては、先鋒大西選手がポイントを奪って先行逃げ切りの形に持ち込みたいところです。初戦の新潟戦では開始早々から果敢に攻め込み、立て続けに部位をとらえますが旗は動かず引き分けとなり、中堅、大将が取り返そうと仕掛けますが、逆に奪われて手痛い1敗を喫します。その後の2試合は3選手すべてが引き分けて代表者戦となり、2試合とも大将高嶋選手が奮闘しますが、残念ながら敗れて4位という結果に終わりました。
少年男子の本県は、これまでの大会実績等から、新潟との優勝争いになると思われました。しかし、初戦の富山戦を2-2の代表者戦に持ち込まれた末に落として波に乗れず、長野戦で勝利したものの新潟、石川に敗れて4位となりました。優勝した石川県は4戦全勝でしたが、トータルの勝者数は6、取得本数が8、2位の新潟県は2勝2敗で勝者数4、取得本数7で、1勝3敗の福井県の勝者数4、取得本数4と、それほど大きな差があったわけではありません。
少年女子は、新潟、石川の実力が一つ上とみられ、両県にどこまで迫れるかに注目していました。初戦の富山戦に1-1で本数勝ちし、2戦目の石川戦では次鋒、副将がそれぞれ1本勝ちして2-0、3戦目の長野戦も1-0でともに勝って最終の新潟戦を迎えます。福井としては接戦に持ち込んで、僅差での勝ちを狙いましたが1-2で敗退。新潟県は序盤の長野戦で敗れていたため、ここは絶対に負けられないという意地をみせました。本県は3勝1敗、トータルの勝者数5、取得本数8でリーグ戦を終え、最終戦の石川VS新潟戦を見守ります。ともに2勝1敗同士の両県の戦いは2-1で新潟県が勝利して3勝1敗、トータルの勝者数6、取得本数6で優勝、本県は勝者数で1及ばず残念ながら2位となりました。
冒頭でも述べましたが、新型コロナによる暫定的な試合・審判法の導入により、鍔迫り合いでの攻防の優劣ではなく、一足一刀からの攻防の優劣が一本を得る鍵となってきました。また、引き分けありのルールとなったことで、多少の実力差があっても接戦を凌ぎながらロースコアに持ち込み、取れるところで取り切る勝負強さが勝敗を分ける鍵となった大会でした。