【全剣連】2022年度(令和4年度)第2回 「骨太」北信越ブロック講習会
全日本剣道連盟主催で、全国各都道府県の中核として次世代を担う男女青年層の剣士を選抜し、我が国の伝統と文化に培われた高い水準の本質的な地力を備え、剣道を正しく伝承・推奨しうる骨太な剣士を育成することを目的とした標記講習会が、北信越各県から24名の講習生を集めて2022年12月17日(土)・18日(日)、富山市の富山市総合体育館で開催されました。本県からはブロック指導者として堀江範雄県剣連常務理事(教士八段)、受講生として戸島昂紀さん(県警機動隊)が参加しました。
役員兼講師:濱崎満(常任理事兼指導育委員長、範士八段)、古川和男(選手育成強化本部本部長、範士八段)
講師:東良美(選手育成強化本部委員、範士八段)、高鍋進(選手育成強化本部委員、教士七段)
ブロック指導者:堀江範雄(福井県剣道連盟常務理事、教士八段)、他
※高校生から27歳以下の男女年齢層(職業分類および年齢層のバランスを考慮しつつ、指定剣士に適する人材)において、北信越ブロック各県剣道連盟の選考を経て全剣連から骨太講習生として指定。
令和4年度 第2回「骨太」北信越ブロック講習会に参加して ブロック指導者 堀江範雄
12月17日、18日に富山市総合体育館において、今年度2回目の「骨太」講習会が開催された。今回も新型コロナ感染症第8波の影響等により予定より少なく男女合わせて24名が参加した。我々指導者には、開講式の前に全剣連講師の古川和男範士から「全国大会において各ブロック講習会の参加選手が活躍し結果を残している。大変嬉しく、本講習会の意義がある。今回の講習会内容も礼法、緒作動を正しく、美しく、強い剣道を身につける」。東良美範士からは「具体的に技の練度、回数を増やし、仕掛けて打つ、かかる稽古身につける」。最後に高鍋進教士から「参加者の職域が違うが、正しい剣道を身につける」と、講習会の指導方針が示された。
稽古内容については特に基本重視であった。事の始まりは必ず礼から始まり、蹲踞、抜刀、訓練、蹲踞、納刀、礼で終わるこの一連の動作を行い、少しでも疎かにしていると何度もやり直しがあり、稽古時間の約3分の1が礼、蹲踞等であった。この動作が自然にできれば勝利に結びつくところである。
素振りは一息で大きく振り上げからの振り下ろしを徹底的に叩き込まれ、これが出来ないと正しい打突は難しいのである。技の指導では、蹲踞してから立ち上がって少しでも気を抜くことなく技を出す事を繰り返し行った。
私が技の指導で特に印象に残ったのが古川範士の諸手突きである。構えてから一足一刀の間合いに入り竹刀がスーッと素早く正確に突垂れをヒットする。美しいと思った。また高鍋講師のメン打ち、コテ打ち。全てに冴えがあり、打突からの相手に素早く寄せて通り過ぎていく切れ、体幹が素晴らしく、講習生が真似をしたがる打ちであった(真似していたが、出来てなかったけど・・・)。指導の第一は見せること。口で言うより見本を見せることが第一の指導、効果があると感じた。
講習会内容の最後には指導稽古を行ったが、講習生は前回稽古した時よりかなり強くなったと感じた。当然私自身も気合、力が入り、大変中身の濃い稽古であった。
閉講式では、全剣連役員の濱崎満範士から「講習生はここで終わりのではなく、自県に持ち帰り実施することが本来の目的であり、剣道を盛り上げてほしい」と挨拶があり、講習生全員に修了証が渡され終了となった。
今回、何より自分自身が勉強になった。また機会があればこの内容を還元したいと思う。本講習会のブロック指導者として連盟から派遣して頂いたことに感謝いたします。
骨太講習会を終えて 県警機動隊 戸島昂紀
令和4年12月17日、18日に富山市総合体育館にて骨太講習会が開催されました。本講習
では、試合に勝利するための練習ではなく、礼法、基本に重点を置き、9歩の間合いからの一連の動作を全ての稽古を通じて行いました。それら動作の徹底が試合への勝利に繋がるのだと講師の先生方にご指導していただきました。
本講習会では 素振りにも力を入れていました。特に、肩を使って大きく早く一挙動で振ること、足を大きく使い、左足の引き付けを早くすること、視線を落とさず体がブレないようにすることが大切だと学ぶことができました。実際に全国で活躍されている講師の東先生や髙鍋先生の素振りには、力強さや冴えがありました。豪快な打突は素振りがあってこそなのだと肌で感じることができました。
講習会を終えて、講師の先生、北信越ブロックの選手達との稽古はとても良い経験となりました。本県に帰ってきた後も、指導していただいた礼法、基本を自身で継続することはもちろんのこと、学んだことを本県の剣士に還元していけたらと思います。